2013年11月23日長野県阿智村(旧清内路村)ケーブリング現場施工国特定天然記念物小黒川のミズナラ

樹高18.2m、幹周り7.25m、樹齢推定350年余。
このおおきなミズナラは地元の人に「おおまき」と呼ばれて今も親しまれています。この樹の横に立っていると、下を流れる清流のせせらぎの音が聞こえてきます。大地に根を張る勇敢な姿を守るため、長野県文吾林造園株式会社の現場でワイヤーケーブルをダイナミックケーブルに架け替える作業をしました。

今日は長野県の清内路村の小黒川のミズナラの文吾林造園株式会社ケーブリング作業現場に来ました。
秋晴れの空の下、早速ケーブリング技術を使って「モンキーテール」施工作業開始です。
今回のこの巨木にはこの大きなトラックと4名のツリークライマーが樹上で作業していく予定です。
ジョンさんがまずケーブリングに使用するダイナミックケーブル「モンキーテール」のフォローブレードの特徴を説明しています。
下の準備チームは測定された長さに合わせたロープをどんどん準備していきます。
これは樹上作業者が上で使う道具。4人分
このようにケーブリング箇所に合わせた長さを下で切ってスリーブを通し樹の横で準備をし番号を振り施工場所に間違えなく届けます。
樹上から「次の5番をあげてください!」オーダーが入ると下のチームはバケットに入れクライミングロープにくくります。「オンロープです!」
ケーブリングロープは施工場所の長さを測りそれに合わせて下の作業班が次々に樹上作業の最後の部分を残したところまで仕上げます。
ペアを組んで取り付けていきます。
こちらの方では末端ロープの長さの調整をしていきます。
ケーブリング施工が終わったところで張力がないことを確認してワイヤーケーブルを外していきます。
樹上でケーブリング専用ロープモンキーテールをフィッドを使って編み込み処理していきます。
編み込む長さと回数でケーブリングの張りと強度を調整します。
杉緑化テープの上にさらにケーブリングロープ専用のスリーブを使いダイナミックケーブル「モンキーテール」の摩擦をより和らげます。
ATIトレーナーも樹上でスプライシングフィッドというロープ専用の編み針を使い編み込みを手際よく進めていきます。
ケーブリングの施工後の様子。赤い末端の印は施工年度を意味します。
黒いモンキーテールという名前のケーブリングロープを使っています。ほとんど見た目には気になりません。
ご覧の様にこのミズナラの半分は3年前の台風被害で左側半分が折れてしまい
今は右半分で立っています。その半分を支柱とケーブリング施工で支えていきます。
何メートルにもわたり複雑に広がる枝の間に入り作業をするにはツリークライミングで登り丁寧に作業をしていきます。
この支柱は隣の山から持ってきて台風被害の後に施されました。
当日、長野県林業大学校の先生と生徒達も研修で参加し
ツリークライミングを使った樹上でのケーブリング作業を見学にきていました。
他にも樹木医さんたちもたくさん見学に来られていました。
冬を前に雪の重みに耐えられるよう、支柱の点検も欠かせません。
幾重にも広がるケーブリング、仕上がりの見た目も大切です。
今日の作業はほぼ終わりました。長野県の小黒川のミズナラ、これからも時々会いにこようと思います。